トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団について

歴史

もともとが貴族の娯楽として広まったせいか、バレエというものが一般庶民にとって敷居が高いイメージがあるのは世界共通のことだったらしい。そんな中、「こんなに楽しくて素晴らしいものを、多くの人が観ないなんてモッタイナイ!」と、バレエを愛し過ぎた数人のダンサーたちによって旗揚げされた“誰もが気軽に楽しめるバレエ”。それがトロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団である。

1974年、ニューヨークのオフ・オフ・ブロードウェイの小さなロフトで行われた初の公演は大成功を収め、すぐにニューヨーカーたちの間で評判になった。それは長い間バレエと庶民の間を遮っていた分厚い壁を、彼らの強靭なつま先がブチ破った瞬間であった。

すぐにニューヨークタイムズ、ヴィレッジ・ボイスなどの大手メディアにも取り上げられた彼らの評判は、旗揚げの翌年には大西洋を越えて伝わり、イギリス・フランスの雑誌でも取り上げられることになる。「ちょっと!僕らイケてるかもよ!」とすっかり調子にのった彼らはその年にアメリカ、カナダへの初ツアーを開催し、各地で大きく羽ばたくようになる。しかし、その羽ばたきがあまりに大きかったのか(?)注目は増すばかりで、雑誌だけではなくテレビ取材や、特別番組での放送。また各国からの公演依頼が舞い込むようになってきたのだ。

日本もそのラブコールをしたひとつ。恋が実り1982年に開催された初来日公演は、追加公演を余儀なくさせてしまうほどの盛況に終わり、それからほぼ毎年来日公演が開催されている。そして今年はなんと30回目!の来日公演。これほど大規模なツアーを毎年継続できる理由は、やはり彼らが単なる“女装バレエ”ではない“本物”であるということに違いない。

どんなジョークを演じても、バレエの“良さ”を崩さないし、だからこそ時に彼らが“彼ら”であることを忘れるほどの美しさに感動し、圧倒的な迫力に興奮させられるのだ。

そうして彼らが作り上げた「コメディ・バレエ」という新ジャンルが、一般市民だけではなく、ついに伝統あるクラシック・バレエ界をも魅了する事態が2006年に訪れる。それはバレエ界のアカデミー賞と呼ばれる「英国批評家協会ダンス賞」最優秀賞をトロカデロが受賞したのだ。

このように人気も名声も上がり、今日では公演のDVDが世界中で販売され、年間公演数は約125公演!というモンスターバレエ団に成長した彼ら。しかし創立以来のスピリットは揺らぐこともなく変わらない。「誰もが楽しめるバレエ」。それを世界中のファンに届けるため、43年前に大きく広げた翼をたたむ暇もなく、勢いを増して羽ばたき続けている。

沿革

1974年
初公演
1975年
イギリス・フランスの雑誌に取り上げられる。
カンパニーを正式に設立。
1976年
初ツアー(アメリカ国内そしてカナダへ)
1977年
ヨーロッパ各地のバレエ・フェスティバルや世界各地でのツアー開始。
TV番組へも呼ばれるようになる。また、公演の様子も、アメリカ・ヨーロッパで特番として放映される。
1980年
トーリー・ドブリン(現芸術監督)、トロカデロに入団。
1982年
初の日本公演
1998年
クリントン(当時)大統領を招いた、ケネディー・センター記念公演でパフォーマンス。大統領に熱い投げキッス!?を贈る。
1999年
ロンドン、ウエスト・エンドでの2週間公演(以後、恒例となる)。
イギリスでドキュメンタリー番組が制作・放映される。
ニューヨークリンカーン・センターの野外フェスティバル史上、最多の7500人を前に熱演。
2000年
増え続ける公演数は年間130以上に達した。アメリカの特番、英国営放送のドキュメンタリーに出演。
舞台を収録したビデオが発売。そして日本を始め世界各地でも発売される。
2004年
芸術の殿堂、ロシアのボリショイ劇場で公演。
2006年
140年の歴史を誇る、パリシャトレ座で公演。
舞台芸術事業者協会賞、ダンス部門優秀賞を受賞。
2007年
2006年 英国批評家協会ダンス賞 最優秀作品賞を受賞。
第36回レオニード・マシーン記念ポジタノ・ダンスアワード特別賞受賞。
2008年
英国王室主催の「ロイヤル・バラエティー・ショウ」に出演。チャールズ皇太子を魅了する!?
2009年
モナコ、モンテカルロ歌劇場で初公演。
またバレエ・リュス結成100周年記念ガラに出演。
2017年
創立43周年 来日30回記念 日本公演が9月よりスタート!

ツイッター